2026年8月2日
引っ越した街で、一人で入りやすい居酒屋を見つけられずにいる
前に住んでいた街には、一人でふらっと入れる居酒屋が一軒ありました。カウンターの端が定位置で、頼むものもだいたい決まっていて、店主とは顔を合わせれば軽く言葉を交わす程度の距離感。何も考えずに暖簾をくぐれる店でした。
引っ越してから、その店と同じような一軒を探しています。街を歩けば居酒屋は何軒もあるのに、なぜか一つも「ここでいいや」と思えません。
店の数は変わらないのに、選べる店がゼロになる
引っ越し先の街にも、居酒屋自体は前の街と同じくらいの数だけあります。外観も悪くないし、口コミもそれなりに良い。それでも、いざ一人で入ろうとすると足が止まります。
考えてみれば当然で、前の店に感じていた気楽さは、店構えやメニューではなく、そこに何度も通った回数がつくっていたものでした。一人で入りやすい居酒屋というのは、最初からそう見える店があるわけではなく、通ったぶんだけ後から入りやすくなる店なんだと思います。
比較すればするほど、一軒も選べなくなる
だからこそ、新しい街で一人で入りやすい居酒屋を探そうとすると、変な行き詰まりが起きます。口コミサイトを開いて、写真を見比べて、この店とあの店のどちらが一人でも浮かないか検討する。比較する材料が増えるほど、逆に決められなくなっていくんです。前の店を選ぶときには、そんな比較は一度もしませんでした。たまたま最初に入った店に、後から愛着が積み上がっていっただけです。
つまり最初の一軒は、比べて選ぶものではなく、先に決めて通ってしまうものだったのかもしれません。今のやり方は、順番が逆になっています。
最初の一軒だけ、比較せずに決めてしまう
比較している限り、いつまでも一軒目は決まりません。だったら、最初の一軒だけは自分で選ばずに済ませてしまえばいいと思って、現在地周辺のお店をランダムに提案してくれるアプリを作りました。Roamble(ロームブル)です。ボタンを押すと近くの営業中のお店が3件出てきて、気に入らなければ引き直せます。「ここへいく!」を押した店が、その日の一軒目になります。
訪問した記録は残るので、何度か通えば、そこがいつの間にか行きつけになっていきます。一人で入りやすい居酒屋は探すものではなく、通った先に生まれるものだと思うからです。
新しい街の一軒目、比較するのをやめて、今日決めてしまうのはどうでしょうか。